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翌朝、窓から差し込む眩しい朝日で目が覚める。時間を見ると7時。ちょうどいい時間だ。小屋の外に出てみると、今度はオレンジ色に染まった山々が見える。あ〜、幸せだ。
マサトを起こし、まずは薪ストーブに火をおこす。山小屋と聞くと寒そうなイメージがするが、この薪ストーブのお陰で夕べは全然寒くなかった。むしろ暑いくらいだ。暖まった空気がさらに小屋の丸太を暖め、部屋の中は”夏”状態だった。体温が高めの人は、少しでも荷物を軽くしたいのなら寝袋を家に置いていくことを勧める。
大事なことを一つ。この山小屋はクートニーマウンテンなんちゃらというところが管理しており、小屋下に沢山ストックしてある薪はボランティアの人によって運ばれたもの。3年に一度しか補充されないので、冬の間だけ、しかも薪ストーブのみに使用するよう注意書きが貼られていた。
朝ご飯はシンプルに食パンとジャム&マーガリン。さらにエネルギー補充のためバナナを1本ずつ。腹ごしらえも終わり、毎朝日課のストレッチも完了した後で、ハイクの準備。9時に山小屋を出発した。
今日行く山はCabin peak。昨日使ったトレイルをさらに登っていく。今日も快晴で気持ちがいい。むしろ汗をかきすぎるくらいだ。30分ほど登ったところで左手側にMedday
peakが見えてきた。あれれ?なんかトラックついてるな〜と思いつつ見ると、もう滑るところ無いくらいの無数のトラック!!そうここはモービルの山。トレイルを使ってスノーモービルでここまで来て、何度も上に運びながら1日に何本も滑るのだろう。でなきゃこんな山奥で、スキー場みたいな数のトラックをつけるのは、とてもじゃないけど無理だ。

1時間ほどトレイルを歩くと、Cabin peakの尾根に着いた。ここからトレイルを外れ、尾根沿いにピークを目指す。両サイドに雪山を見て、木のないゆったりとした尾根を登っていく様は、まるで神楽尾根みたいだ。
中腹くらいまで来たところで、”ゴゴゴゴ・・・ッ”と何か聞き慣れない音がした。
「スミーッ、カメラ用意しろ〜!!」
トランシーバーから聞こえるマサトの叫び声にビックリして、ピークの方を見上げるとそこにはヘリコプター!!誰もいないはずの山になぜかヘリコプター!どうやらこのピークを使ってヘリツアーがあるみたいだ。
ヘリがピークを離れるとそこに3/4人の人影が見えた。あ!と思った瞬間に目の前の美味しそうなバーンをドロップ。
おいおい、こっちは1日かけて登ってきて、山小屋で朝を迎え、そして1時間半歩いてここまでようやくたどり着いたと言うのに、今朝家を出発したスキーヤーにピーク目の前にして、追い越されかよーっっ!
サンサンと太陽が照る中でのハイクで体力を消耗していたのに加え、目の前でヘリスキー客に先を越されたのが追い打ちをかけ、一気にモチベーションダウン。2人とも静かにそして淡々とピークを目指した。

山小屋を出てから2時間後、ようやくピークに到着。写真を見てわかるように、ボウル上のオープンバーン!とりあえずバックパックを置いて、ピーク付近をウロウロしている時にさっきの”ゴゴゴゴ・・・ッ”という音が聞こえてきた。だけど、ピークは切り立っているので、私たちの立っている中央付近からは斜面の下がまるで見えない。音が近づいたかな〜と思った瞬間、目の前の崖下から突然ヘリコプターが現れた!!
咄嗟にカメラを用意。撮影を始めてすぐ、ものすごいヘリの強風で体が後ろに2歩ほどずれながらも、必死でヘリをカメラで捕らえた。うーん、ここまで来ると職人魂だな〜。
「よくやった」
と"stone head”masatoの有り難い褒め言葉を頂戴し、ホクホクの状態で滑りの準備にかかった。サングラスを片付けようと自分の頭に手をやった時に、サングラスが無くなっているのに気づいた。辺りを見渡しても何処にも無い。ひょっとしたら、さっきヘリの強風に煽られた時に飛んだのかも?!
ちょうど後ずさりした背後は急な崖になっていて、雪面はカチカチのアイスだから、風の勢いで雪の上をあっという間に崖下に落ちていっても不思議ではない。泣く泣くDNAのお気に入りサングラスは諦めざるを得なかった。
気を取り直してこれから滑る斜面をマサトとチェック。さっきヘリスキーでドロップしたスキーヤーは、左の尾根から後ろ側の斜面に滑っていったため(たぶんそっち方面にヘリがピックアップに来るのだろう)、幸いオープンバーンの左端しか食われていなかった。
最初に私が20M下まで滑り降りて、マサトを撮影。マサトがボトムまで降りて私を撮影というように、絶好のロケーションを逃さない為に慎重にポイントを選んで撮影した。
雪の状態はシャーベット。春のコンディションだったが、滑りやすくて結構楽しかった。クリークの左側にトラバースし、ツリーを降りていくと登ってきたトレイルに出た。そのままトレイルを100Mほど滑って山小屋到着。家の目の前まで滑って来れるなんて最高だ〜!

12時を回っていたので、早速ランチを取った。朝食と同じくパンのみ。ラスト1個のホットチョコレートがものすごく美味しく感じた。薪を少し補充しておくために薪割りへとテラスへ出ると、まるで春のような陽気。Tシャツ1枚になっても全然寒くない感じ。ここでネイキッド魂に火のついたマサト、小屋の中に入っていったかと思うと、おもむろに服を脱ぎ出した。ここで指令、「スミ、カメラ用意しろ!」
またあたしは夜な夜なコンピューターに向かって、オトコの股間にモザイク入れるのかよ、これで東北サーフとリップのおいちゃん以来だよーっと思いつつ渋々外で待機していると、マサトが斧を股間に当てて出てきた。
山小屋だけに”ワイルドなオトコ”路線で行きたかったのか、小道具チョイスの理由はわからないが、次々とポーズを変えるマサトを必死で撮影。おかげさまで見事に斧の陰に隠れた写真が撮れましたので、アップしときます。
2日間お世話になった山小屋にお礼を込めて、スミからスミまでお掃除。荷物をパッキングし、”また来るぞ”と思いつつ13:40に小屋を後にした。
帰りはトレイルを滑ってそのまま帰れるのだが、狭い道幅と超パンピーな雪面と木があちらこちらかたコンニチハしている状態で、かなり悪戦苦闘。相変わらず重ーいバックパックを背負い、おまけにワックスかけたてなもんで、気を抜いているとあっと言う間に加速。そして板をコントロールできずに「スッテーン!」。一度転ぶと背中の荷物が重すぎて立ち上がれない為、片足を脱いで立ってから履き直す必要がある。これを5回ほどやったらさすがにマサトもキレていた。
少しすると幅の広いトレイルに出て、なんとかそのまま滑り降りて、15:30に駐車場に到着。きったなーいTROOPERを発見した時にはほっと安心した。
帰り道、マサトと2人でまたHuckle Berryに来ようと話をした。雪が降ったら2泊くらいで。
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